| Project | 総合カタログ「PRODUCT ALBUM」 |
|---|---|
| Release | August 1, 2025 |
| Award | 第67回全国カタログ展 |
PROJECT STORY
カタログを手に取った瞬間、質感と重さに少し驚く。
ページをめくると、始まるのは6つの恋するストーリー。
業界のあたりまえをしなやかに覆すこの一冊には、
オリエンタル技研の大切な思想が込められています。
時代の変化が加速する中、あらゆる物事の意味が今まで以上に揺らいでいます。なぜ働くのか、その先にある幸せとは何か。さまざまな意味が問われる中、オリエンタル技研もまた、これまであたりまえだったことを見つめ直す節目を迎えています。
今回お話しする総合カタログも、その一つ。私たちが販売店様やお客様に商品を紹介する際、紙のカタログはなくてはならないツールです。製品情報はもちろん、オリエンタル技研の考え方や世界観が詰まった非常に重要な媒体だからこそ、その役割を改めて整理しようとリニューアルプロジェクトが始まりました。

最初に考えたのは、このカタログが手に取られる"シーン"です。カタログを見るのは、これからまさに新しい研究施設をつくろうと未来に想いを馳せている人たち。そうした人たちがページをめくるとき、目に入るものが製品の仕様や機能、価格といったスペックだけでは少しつまらない。自分が研究をはじめたきっかっけや、何を目指して研究を続けているのか、そうした原点や夢を思い出すきっかけになるものを作りたいと思いました。「感じるラボへ」をスローガンに掲げる僕たちらしい、人の温もりや感情、シーンを想起できる要素を入れることで。
それで生まれたのが、カタログ冒頭のストーリーパートです。少しざらっとした風合いの表紙をひらくと、まるで夢の中のような、映画のような、現実離れしたラボのイラストが現れます。続いて始まるのは、「恋」をテーマにした研究者たちのストーリー。感性を目覚めさせるさまざまな瞬間を恋になぞらえ、6つの物語を紡ぎました。その中にはさりげなくオリエンタル技研の製品やラボが登場し、情緒的な世界からシームレスに詳しい製品紹介へとつながる仕掛けです。
表紙の紙の質感にも、実はとてもこだわりました。これはプロダクトをデザインする時もまったく同じなのですが、最初に触れるときの「手触り」を僕はとても重視しているのです。建物であればドアの取手、実験台であれば使用頻度の高い引き出し、ヒュームフードなら電源スイッチ。そこに触れたとき、すっとやさしく手になじむと、自然と愛着が生まれます。カタログにおいても同じように、五感に訴えかけることで、愛着を持って眺めていただけるものにしたいと思いました。

「感じる」という以外にも、このカタログにはオリエンタル技研が大切にしている重要な思想が反映されています。それは、「越境」。既存の境界線を超え、自由に人や物事をつなぐ、ということです。
学問や産業の世界は、これまでずっと細分化が行われてきました。しかし本来そうした領域の隔たりはあるべきではないし、これからはもっと融合しながらイノベーションを広げる方向へとシフトしていくでしょう。今回カタログを制作したクリエイターの方々も、普段はラボの設計とは無縁の方々ばかり。ストーリーごとにイラストの作風もバラバラです。でも、だからこそ今まで見たこともないラボの光景を描き出すことができ、それが次のひらめきのヒントになる。これこそまさに、越境することによって生まれる大きな価値なのです。
このカタログを手にした人は、その手触りや内容にみなさん少し驚かれます。それはこれが、既存のカタログの在り方を超えた一冊になっている証拠でしょう。まだ実現してはいませんが、今後は製品をイメージしたオリジナルの音楽をつくり、カタログとも連動させていけたらと考えています。ラボと音楽が融合し、全国のお客様のもとへ届けられていく......それはまるでミュージシャンのツアーのようでは? カタログタイトルの「Product Album」には、実はそんな遊び心も隠れています。
みなさんもぜひこのカタログを手に取り、自由なラボへの妄想を広げてみてください。
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